欠陥品のユーザー様へ

 

 

欠陥クローセンシステムの 少なからずのユーザーが、バッテリー上がりを心配して ディーラーで相談されたことと思う。
私もそうだし、雑誌の二人の体験談を見ても同様。 しかし、どのケースでもディーラーでは問題解決しなかった。 クローセンシステムの欠陥を突き止めるには、手間暇かけて車を調べることが必要で ディーラーの通常の対応では無理である。

ディーラーでは解決しない問題の場合、メーカーは一層の責任を持って対処すべきであろう。 メーカーが対策に乗り出さなければ、ユーザーは問題を抱え続けるほかはない。
しかし、ホンダは 自らの責任を投げ出し放置を決め込んでいた。 クローセンシステムの多くのユーザーが、バッテリー上がりを心配しながら 車を使っておられたのではないかと思う。



さて、このホームページをご覧の方の中に 欠陥クローセンシステムを使っている、或いは、使っていたのではないかと、懸念される方がおられるかもしれない。 そこで、問題の製品を特定するのに参考になりそうなことを書いておきます。

問題のクローセンシステムの対象車種や販売時期等に関して、ホンダから次のような報告を受けている。

対象車種・・・アコード、アスコット、アコードインスパイア、ビガ−、インテグラ
         いずれも1990年モデルのみ
販売時期・・・1989年末から販売
販売組数・・・1801組

しかし、多々疑問に思うことがあり、以下にコメントさせて頂く。

まず 対象車種について

ホンダは 当初、欠陥クローセンシステムを取り付けている車種は アコードインスパイアだけだと言っていた。 設計ミスが判明したのは アコードインスパイア用のクローセンシステムであった為、少なくともアコードインスパイアだけは認めざるを得なかった。
クローセンシステムの欠陥というのは、設計段階で絶縁対策を忘れたことであったが、当初のホンダの説明では、アコードインスパイアという一車種で たまたま絶縁を忘れたとのことであった。

しかし、後にインテグラのクローセンシステムを調べてみると、実はこれにも同じミスがあった。 さらに、アコードについても調べてみると、やはり同じミスがあった。 つまり、たまたまアコードインスパイアで絶縁対策を忘れたのではなく、そもそも絶縁すべきことが全く忘れられていた。 そうなると、アコードやアコードインスパイアの姉妹車であるアスコットやビガ−にも問題があることになる。

そこで、次にホンダと話し合いを持った折、これら5車種のクローセンシステムに欠陥があることを告げると、ホンダ側も認めた。 その際、シビックやプレリュード等々の名を出さなかったのは、単に調べなかっただけの話で 問題がないからではない。

さて、ホンダからの書面では 対象車種として5車種の名があげられているが、元はと言えば これらは全て私が指摘したもの。 従って、ばれている分だけが申告されているとの印象である。 ばれていない車種については隠されたままという疑念がぬぐえない。
実際のところは分からないが、いずれにしろ、ホンダの話は嘘が多く そのまま信用できないのが実情である。

次に 販売時期について

ホンダからの書面では 「1989年末からの販売」となっているが、これにも疑問がある。
私が最初の欠陥クローセンシステムを取り付けたのは 1989年11月6日頃であるから、既にこの時期には販売は始まっていた。1989年「末」からの販売とは思えない。

販売の最終時期については正確に言える。
私が二つ目の欠陥クローセンシステムを取り付けたのは、1991年2月上旬であった。 そして、設計ミスに気付きホンダへ知らせたのは 2月21日である。 ホンダによれば、設計ミス判明後に販売した分は絶縁対策を施したとのことである。

ちなみに、書面では「1990年モデルのみ」となっているが、これは何かの間違いであろう。

販売個数について

書面では1801個となっているが、もっと多いという印象を持っている。
根拠としては、対象車種が5車種では済まない可能性、フロント用クローセンシステムにも同様の設計ミスがある可能性、海外で販売されていた可能性、さらには、上記5車種で本当に1801個で済むのかという問題がある。


以上のことで疑問のある方は ホンダお客様相談センターに問い合わせてみて下さい。
ホンダの方が本当の事を教えてくれるかどうか気になりますが、私の方としては ここに書いた以上のことは分かりません。


疑わしいクローセンシステムを装着した車を 現にお持ちの場合、確認方法を書いておきます。 但し、電流計が必要です。 お持ちでなければ ディーラーに行けばあるはずです。

暗電流値を測定すると、欠陥クローセンシステムを装着している場合には、50mA前後表示されると思います。 次に、暗電流値を測定しながら 誰かに後ろのバンパー付近で手を動かしてもらって下さい。(バンパーの20〜30cm後方で手を前後に動かす)
欠陥クローセンシステムを装着している場合には、暗電流値に揺らぎが出ます。 このような現象が出るのは、車のキーを切っていても作働しているからにほかならない、というわけです。

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